新・虫の眼 2018年4月号のキーワードです。

第4回 強い中小企業が支えるドイツの強いモノづくり

 

  • 日本以上に中小企業の力が強く、経営数値も良好です
  • 技術力と開発力を徹底的に磨きます
  • 田舎でも優秀な企業が多くあり、「考え抜く力」を発揮しています

 

 ドイツでは、中小企業であってもコア部品は自社製造していることが多くあり、製品を直接顧客に提供しています。だから付加価値が高く、独自のノウハウをもっている強みがあると考えます。日本のように親会社の下請け的な状況では、多くの利益を確保できません。しかし彼らは直接顧客に製品を販売することで、多くの利益を生み出しています。

 

 ドイツの中小企業が独自の技術力をもっているのは、彼らの気質によるものと考え

ます。それは、土地の貧しさゆえに工夫をせざるを得なかったこと、その地方の企業同士が協力し合って製品や技術などの連帯関係を築いていたなどの理由です。

 

 彼らのもっている優れた力は「考える力」だけでなく、「考え抜く力」をもっている点です。これは国民性でしょう。さらに技術、開発、経営、教育を伝えている「マイスター制度」も起因していると考えます。

  

 

図1.ドイツで訪問した場所にレの字で印をつけてみました

図2.考えると考え抜くとの違いは、雲の下と上の違い