新・虫の眼 2018年6月号のキーワードです。

第6回 ドイツのマイスター制度と人財育成の考え方

 

  • ドイツのマイスター制度が支えるドイツの製造業における現場力
  • 教える側のコミュニケーション能力とそのスタイルの違い
  • 自分以上の人間を何人育成したかが、できる上司のモノサシ

 

 

 皆さんもお聞きなったことがあるドイツのマイスター制度は、ドイツの職人かたぎを育成する優れた制度だと思います。技術だけではく、経営、開発、教育とバランスの取れた指導が後輩に厳格に伝承している素晴らしい制度です。

 

 マイスターになるための4つの柱があります。①後輩を指導する教育力、②会社を成長させる経営力、③高品質を生み出す技術力、そして④新しいものを生み出す開発力があります。ドイツは以前とても貧しい地方であったので、何とかするために手に職を身につけることが求められました。

 

 著者が考える上司の役割の1つに、人財育成があります。それは人を踏み台にしてのし上がるのではありません。部下は踏台ではなく、会社の財産です。会社の付加価値を高めているのは、実際に現場で働く人たちです。

  

 

図1.マイスター制度の4つの柱

図2(写真). この工場の新人教育のマイスターは、ドイツで何度も表彰されています