新・虫の眼 2018年8月号のキーワードです。

第8回 日本とヨーロッパのモノづくり 現場が抱える共通の課題

 

  • 特に技術系で人材不足が深刻で、しかも若者は現場に出ません
  • モノづくりの楽しさを伝えるために、共有の時間をつくりましょう
  • 利益をもっと社員に還元して、意欲を出させましょう

 

 

 現在の若者は、大学を卒業してすぐに画面に向かい、実際を知らないままで設計するようになっています。これは、時間がないからということもありますが、人材不足のために腫れ物に触るように彼らと接しています。現場にも行こうとしないで、デスクでコーヒーを飲みながら設計するのが当たり前になっています。

 

 モノづくりの楽しさを若者に伝えるためには、やり方を色々とやってみることが必要だと考えます。あの手この手でやり方を変えることで、彼らをもっと現場に出てきてもらい、その現場の要求や問題を設計に反映させることで、品質や機能さらには生産性も向上させることができます。製品の品質やコストは、設計で約7割が決まるデータもあります。

 

 利益を内部保留するのではなく、改善提案にも惜しみなく社員に還元しませんか。著者の訪問先では、個人提案からチームの実施提案に切り替えてもらっています。チーム意識を高め、さらに多くの報奨金を出してもらうものです。なんと最高額は、約2000万円になりました。

  

 

図1. 多くの仲間を一緒に改善を共有化して、良い製品づくりに反映させます

図2. 部下の意欲は上司の裏返しです