新・虫の眼 2018年10月号のキーワードです。

第10回 周囲を海に囲まれた日本には、まだまだ頭を使う余地があります

  • 陸続きという特徴を活かして、ヨーロッパは物流を整備しています
  • 日本は周囲が海ですが、物流の改善はまだまだ可能です 
  • インターネットを使うことで、さまざまなアイデアが出現します 

 

 

 ヨーロッパは陸続きであることから、工業製品だけなく生鮮食品や人の移動も容易にできます。日本の物流手段は主にトラックで荷物は数トンですが、ヨーロッパは長さ14mのトレーラーです。1回の物量が格段に違うのです。このために製品の値段は、日本に比べて格安です。しかも年中色々なものが入手できます。最近は、18mのサイズのトレーラーの導入が目の前に迫っています。

 

 最近のインバウンドでは、薬、化粧品などといった小さくても付加価値のある製品が売れるのもうなずけます。さらに日本独自の文化や特質を持たせる(曰く因縁がある、物語ができる商品、ここだけしか売っていない、メンバーだけの特権など)のアイデアが求められます。まだまだ頭を使う部分が残っています。

 

 モノにこだわると輸出の点で日本は不利ですが、インターネットで転送するモノを開発すれば一気に競争力ができます。音楽、映像、情報などといったソフトの情報は、世界中に瞬時に転送できます。日本はこの分野での取り組みは本当に少ないですので、挑戦のやり甲斐があります。

  

 

図1. ヨーロッパのトレーラーと日本のトラックの物流の違い

図2. どこでもドアを双方に持つと物流革命になります