新・虫の眼 2019年3月号のキーワードです。

第15回 ヨーロッパピカイチの堅実な国民性のスイスは現場改善でも優秀です

  • 言ったことは守り、約束事も必ずやってくれる国民性です

 

 当初は仕掛在庫の山でしかも欠品だらけの工場でしたが、まず5S活動から目で見る管理、ムダ取り、1個流しのU字ライン、カンバンによる後工程引き取りの導入を次々に導入をしていきました。そして最後の仕上げには、水すまし要員とマーシャリングカーによる構内物流を導入したことです。仕掛は1/30以下になり、納期遵守率と品質向上はその企業グループで一番になりモデル工場になったのです。

 

  • 信用度が高く、趣味にお金を使わない国民性です

 

 感心するのは、言ったことは守り、約束事も必ずやってくれます。でもできないものは無理だときちんと説明してくれますので、逆にきちんと説明をすればやりやすい国民です。なぜスイスが世界から信用のある国と認められているのかといえば、大戦の前から中立国であったことが考えられます。そのために信用ある仕事の1つである銀行業務があります。

 

  • 良い給料をもらい、安く住み、美味しいワインとチーズの生活です

 

 スイスの工場で働きドイツに住んでフランスのスーパーに買い物に行けば、良い給料で安く住んで、安く海産物もワインも野菜も美味しいものが手に入る優雅な生活をしています。陸続きのメリットを感じます。このように社員も多様化しているのが当たり前で、外国からの人たちを当然のように受け入れています。日本もこの多様性は見習うべきことを思います。

  

 

図1. 最終プレゼンには社長も自ら参加してコミュニケーションを積極的に取ります

図2. 製造課長のキャラも改善に大きく寄与しています