ヒューマンエラー防止策 2020年 4月号のキーワードです。

第4回 「見ているようで見ていない」を前提に

  • 日常いつも見ているものほど、実は見ていないのです

 

 腕時計で時間を確認してもらいます。「いい時計をしておられますね。今何時ですか?」と聞きます。「11時17分です!」「ありがとうございます。」と言ってその人の時計を軽く握って見えなくします。「さて、今時計を見てみらいましたが、12時のところの文字盤の表示はどうなっていましたか?針の色は?」。持ち主は、どういうわけだか答えられません。

 

  • ベテランほど単純なミスを犯しやすく、その原因もわからないものです

 

 なんであのベテランが?と思うようなミスが発生し、本人もなぜこんなことをしたのか記憶にないことがあります。外乱があって作業が中断しても体が長年覚えており、その作業や確認項目をスルーしてしまうことがあるのです。本人を責めないでください。オペレータの責任ではなく、仕事や作業の仕組みの中で防止していかなければなりません。

 

  • 意識して見えるようになる観察の仕方を紹介します

 

 この観察の仕方とエルゴノミー評価表の詳細は、著者のHPの「CHECK」欄に掲載していますので、ご活用ください。魔法のように、見えなかったことが見えるようになります。発見したことからすぐに改善していきましょう。ヒューマンエラーがすぐに削減できます。

 

 

図1. あなたの腕時計の文字盤を見ないで描けますか

図2.意識して観察する7つの項目です