ヒューマンエラー防止策 2020年 7月号のキーワードです。

第7回 ミスをなくす確実に似たものを取る方法

似た者を近くに置くのは、間違いのもとになっています

 

 ヒューマンエラーは、私たちの職場でも日常茶飯事のように発生しています。似たようなものを隣に置くことは自然な行動であり、慌てていると間違えやすいものです。ここに改善のヒントがあります。

 

別なところに置く、不便にするなどの方法があります

 

 写真1は、似た部品を置かない事例です。ネジM10×35と同M10×42が隣にあり、オペレーターがピッキングした時に落下したり、戻す時に入れ間違えて不良発生がありました。真ん中にナットを置くようにし、それぞれの部品を確認のために現物を溶接してチェックするようにしたのです。さらには、みずすまし要員に任せて、すべてピッキングするようにしてミスをなくしました。

 

使える技術は何でも併用して、念には念を入れましょう

 

 写真2の事例は、DIYの店の改善事例です。約8000点の材料がパレット毎に数段の棚に収納されていました。何がどこにあるのかを覚えるには、ほぼ1年かかっていたそうです。しかも品番で探していたので、ミスが多く発生していました。この品番によるやり方を、3桁の棚番に簡素化して、棚番による方法に変えました。新人でも2週間でやり方を覚え、しかもほとんどミスがなくできるようになりました。

 

写真1. ボルトの間にナットを置いて、現物を溶接して現物を照合できるようにしました

写真2.品番から3桁の棚番に表示を替えてミスを減らしました