新・虫の眼 2019年10月号のキーワードです。

第22回 メニュー1つを取ってみても、日欧の文化の違いが顕著に出ます

  • ヨーロッパはメニューが文字だけで、どんな料理が出てくるかはわかりません

 

 ヨーロッパのレストランのメニューは文字だけであり、何が出てくるかは想像する必要があります。おもむろにメニューを開くと、一切のイラストも写真もないのが一般的です。日本でいうなら短歌のように短い文章が2行程度に書かれています。肉は、豚、牛、ジビエ(猪、鹿、ウサギ)の区分がありますが、魚になるととたんに簡素化されます。 

 

  • メニューを見れば何が出てくるかわかる日本は、感動を呼びます

 

 ヨーロッパ人を日本に連れて、各企業を見学するツアーのガイドを何度もコーディネートしてきました。彼らが喜ぶのは、カラオケと居酒屋、京都や奈良の観光でほぼ間違いありません。居酒屋で注文したいメニューが写真で掲示されて、注文と同じものが出てきた時の喜びようは日本人では考えられないほどです。当たり前のことが彼らにはありえないことであり、感動になったのです。

 

  • 日本でのお土産はろう細工などの細かい技のものが喜ばれます

 

 パッと見てすぐにわかり伝わるには、文字より写真やイラストの方が優れています。著者も写真やイラストも多用してわかりやすく伝わる工夫をしています。キチンとしたものよりも、少し崩して描くと彼らはよく見てくれます。

  

 

図1. ろう細工の料理サンプルは、3次元なのでとてもわかりやすい

図2.間違いをなくすためにも目で見る管理を色々な方面で活用したいものです