新・虫の眼 2019年11月号のキーワードです。

第23回 ヨーロッパと日本では、気候などが違い住宅事情も違います

  • ヨーロッパは基本的に石で家を建て、そして寿命もとても長いです

 

 ヨーロッパ人は、本当にマメです。基本的にブロックやレンガを積み上げていく方式です。あとは水平器で並行出しをすればよいので精度は余り問わなくて良いかと感じますが、自分で作ってしまおうという勇気には感心します。そして材木などの廃棄物もあまり見かけません。家の値段を聞くと意外にも日本と余り変わりません。 

 

  • さらに違うのが窓の構造です。便利さや断熱性も違います

 

 つまり、窓を日本では外に向けて開きますが、ヨーロッパでは家の中に窓を引き込みます。そして傾斜するのも内側に倒します。これがとても便利です。特に換気を少ししたい時に一気に風が入ってこないのでとても快適です。しかも閉めた時の密封性もとても良く熱の遮断が素晴らしいのです。

 

  • 温暖化により夜も室内が30度以上、しかも冷房はありません

 

 石の建築物の問題は、最近の温暖化による高温化です。2000年前までは、30度以上になるのは年に数回程度で、冷房はまったく必要ありませんでした。10年ほど前から30度以上になることが多くなり、今年は40度以上になり観測史上初めての高温などとニュースになるようになりました。

 

 

図1. 内側に開き内側に傾くドーレキップ方式の窓はとても便利です

図2.扇風機や扇子は、ローテクですが効果はあります